近代建築:都道府県庁舎とポータル

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この投稿はGoogle+から移植し、加筆・修正したものです。

近代建築が好きで、時々山口県外にもポータル巡りをしに行っております。
都道府県庁舎は、自治体の象徴であり顔。近代建築好きにはたまらない物件が数多くあります。
それらのポータルを、IntelMapのURLと含めてご紹介します。

◆現役の都道府県庁舎

※分庁舎や別館等を含め、現在も行政業務を扱っている庁舎で、当初より庁舎を目的として建築されたものに限ります

1: 大阪 (1926年)
 現役の庁舎の中では最も古いものです。
 大阪のフィルムコミッションにロケ地として登録されており、「華麗なる一族」や「HERO」などでのロケ実績があります。

2: 神奈川 (1928年)
 愛称「キングの塔」
 鉄筋コンクリート造の建物に瓦を乗せた、「帝冠様式」の祖とも言える建物でしょう。

神奈川県庁舎(2019年1月訪問)
……ですが、工事中で外観の殆どは隠れていました。

2: 群馬・昭和庁舎 (1928年)
 1999年までは本庁舎として利用されていました。
 ちなみに新庁舎は地上33階・地下3階建ての高層ビルで、高さ153m。都道府県庁舎としては東京都庁に次ぐ高さを誇ります。

4: 愛媛 (1929年)
 休日は県のゆるキャラ「みきゃん」のラッピングが施されたキャラバンカーが展示されています。本庁舎内2階にみきゃんセンターもあり、ゆるキャラファンにとってもたまらない場所。

愛媛県庁舎(2018年8月、MissionDay松山にて訪問)

5: 茨城・三の丸庁舎 (1930年)
 4階が増築されていましたが、2011年の東日本大震災で被害を受け、修繕の際に撤去・復原されました。
 大阪府庁舎と同じく茨城県のフィルムコミッションにロケ地登録されており、最近ではNHK朝の連続テレビ小説「ひよっこ」に登場しています。

6: 宮崎 (1932年)
 かの東国原英夫さんが知事に就任してから、観光資源の一つとしても活躍。2018年に移築された5号館(1926年築:旧・宮崎県農工銀行)とは向かい合うように建っています。近代建築ファンとしてはたまらねぇ。

宮崎県庁舎(2017年7月訪問)
5号館の写真は撮り忘れました。

7: 富山 (1935年)
 帝冠様式やネオゴシック様式から、一気にモダニズム建築の顔になりました。角面のアールが、いかにも初期のモダニズム。銀座にあっても違和感のない佇まいです。

8: 静岡 (1937年)
 コチラは帝冠様式。上から見ると「日」の形になっているんだそうです。

9: 和歌山 (1938年)
 遠目で見ると味気のないネオ・ルネッサンス様式の建物ですが、よく見るとテラコッタ装飾などもあって凝った意匠になっています。

9: 愛知 (1938年)
 鉄筋コンクリート造のビルに天守がデデーンと構えています。いかにも名古屋。

11: 滋賀 (1939年)
 戦争の足音が忍び寄る日本の中にあって、建設資材の調達に大変な苦労があったそうです。戦前最終期の傑作と言える建物でしょう。

◆現存する都道府県庁舎

※現在は行政の博物館や資料館等として保存・利用されている庁舎に限ります

1: 北海道 (1888年) ※通称・赤レンガ庁舎
2: 兵庫 (1902年) ※現・兵庫県公館
3: 京都 (1904年)
 ※2017年より会議室が執務室として機能しており、一部現役
4: 山口 (1916年) ※現・山口県政資料館

旧山口県庁(2016年8月、JBCF藩庁門タイムトライアルにて訪問)。
ポータル写真にもなっている、お気に入りの一枚です。

4: 山形 (1916年) ※現・文翔館
6: 岐阜 (1918年) ※元・岐阜総合庁舎、一部解体済
7: 石川 (1924年) ※現・しいのき迎賓館
8: 山梨 (1930年)
8: 徳島 (1930年) ※現・徳島県立文書館
10: 栃木 (1938年) ※現・栃木県昭和館

◆著名な建築家の設計による都道府県庁舎

※現役のもののみ。

・青森(谷口吉郎、1961年)
東京(丹下健三、1991年)
 ※旧都庁舎も氏の設計(1957年)
山梨(内藤多仲、1963年)
岡山(前川國男、1957年)
・島根(安田臣、1959年)
・香川(丹下健三、2000年)
 ※旧庁舎(現・東館)も氏の設計(1958年)
福岡(黒川紀章、1981年)
・佐賀(阿部美樹志、1994年)
・大分(安田臣、1962年)
沖縄(黒川紀章、1990年)

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