旧博物館動物園駅に行ってきた

廃線
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博物館動物園駅とは

 皆様は東京都台東区、あの上野にある「博物館動物園駅」をご存知でしょうか。
 1933年に開業し、1997年に営業休止(2004年に正式廃止)された途轍もなく古い駅です。概要については京成電鉄のスペシャルサイトをご覧ください
 「こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)」にも登場したことがあり、そちらで知ったという人も多いかもしれません。私もその一人です。
 第95巻『幻!? の博物館動物園駅の巻』に収録されています。ペンギンの壁画が怪談として語り草になっているのが印象的ですね。

一般公開について

2018年10月来訪時。一般公開を前に、内部や入口扉の新設工事をしていました。

 廃止以降長らく封鎖されていましたが、2018年11月23日に一般公開されるというニュースを見て即、飛行機のチケットを確保しました。つまり1月末の旅行はコレが主目的。

  • 2018年11月23日~2019年2月24日のうち、公開されるのは毎週金・土・日の11:00~16:00
  • インスタレーション作品の展示が同時開催。毎回(毎時30分区切り)30人の定員制
  • 当日10:00より整理券を配布(早いと午前中に終了)

 という事前情報を入手し、知人と9:30頃に現地集合ということにしました。

予想以上に待ち人が多かった

 当日(2019年1月27日)朝の予想最低気温は2度。厳しい冷え込みでそこまで人出はないだろうと踏み、9:30少し前に博物館動物園駅の建物前へ到着。
 既に60~70人ほどの列になっていました。先着していた知人によると、10分の間に30人ほど増えたそうです。アワワ(;´Д`)
 定刻通り10:00に整理券の配布が開始。我々は12:00の回となりました。お出かけ日和だったらどれだけの人出だったのか、ちょっと考えたくないです。

せっかくなので上野動物園へ。しかし……

 実は、上野動物園のモノレールが老朽化などの理由により、10月末をもって運行休止となることが1月23日付のニュースで配信されていました。この機会だから乗っておきたい。整理券を貰ってからまだ2時間近くあるし。
 そう勢い勇んで上野モノレール東駅へ向かった一行。しかし……

なんたる非情!

 ニュース配信の翌日に車両故障で運行休止となっていました。このまま廃止となりそうな気しかしません……グスン。
 車両の写真だけ撮ってきました。貴重な上野式(世界でココだけ!)が……。

ペンギンは見ておく

 気を取り直して、歩いて西園へ。ここでペンギンを見ずして、何をしに上野まで来たと言うのだ。
 上野動物園で飼育されているのは、ケープペンギン一種のみです。
 なお、カメラは自前のNEX-6を持ってこようと思っていたのですが、出発1週間前になって電源が入らないことが発覚。完全に壊れてました。
 で、同行の知人よりRX10をお借りしたのですが、これが中々良い。

ちょうどヒナの子育てシーズンでした。めちゃくちゃかわいい。あぁかわいい。
これはスマホでは撮れない。いいカメラでナンボですわ。

 Ingressの聖地(ポータル密度的な意味で)としても知られる上野公園周辺。
 ポータルをキャプチャしてたり動物を見ていたりしていたら(ほぼペンギンと鳥類と、あと両生爬虫類館で終わりました)、あっという間に整理券に記された12時前になっていました。
 全然時間が足りねぇ。ちょっとポータル回りきれなかったし。

いざ博物館動物園駅の内部へ!

 このセクションは自分のスマホと、借り物のRX10の写真がごちゃ混ぜです😇

今回の展示のタイトルともなっているアナウサギが埋まってます。

 整理券を係員に渡して入口をくぐると、巨大なウサギが埋まってました。今回の展示のタイトルは「アナウサギを追いかけて」。ウサギに扮した案内人が、 この駅の生い立ちなどを営業当時の写真も使用しつつスライドで紹介する、という内容となっています。
 この時には既に整理券配布終了の案内が出ていました。午前中で終わるという話は本当だった

エントランスの天井もドーム型。
左下に見えるのは、埋まってるアナウサギの足です。それくらいでかい。

 駅舎が建設されたのは御料地であったため、内外部はたいへん豪奢な造りとなっています。
 駅名が示す通り国立博物館や上野動物園の最寄り駅として利用されていましたが、6両編成が大半の運用となる中で、この駅のホームは4両編成しか停まれないために晩年は通過する列車も多く(この辺りは「こち亀」でも言及されています)、利用者の減少から1997年に休止となりました。
 ちなみにウサギさんの紹介によれば本来3両しか停まれないホームに、車両の前後端がはみ出す形で無理矢理4両停めていたそうです。4両編成が登場した時点で、とっくに廃止されてもおかしくない駅だったんですね。

ホームには下りられないが

 全ての列車が狭いホームのそばを高速で通過するなど、安全上の理由により、残念ながらホームに下りることはできません。そこを隔てる階段の踊り場にはアクリルパネルが設置されており、観覧者の皆さんが自由にメッセージを書き込めるようになっていました。
 やはり「ホームまで行ってみたい」というメッセージが大変多かったです。
 中央線の万世橋駅ホームは展望デッキやカフェが整備されていることですし、京成さんがんばって!

次の機会には、きっとココまで下りることができるようになってるハズ。
(アクリルパネルから目一杯ズームして撮影しました。通しF2.8、つよい)
21年ぶりに日の目を見ることになった落書き。

そんなものがあったのか!?

 ウサギさんの案内によると、博物館動物園駅には「もう一つの入口」があったのだとか。
 全く知らなかったので行ってみることにしました。

 こちらがその建物。昭和40年代、動物園の正門が移転したのを期に廃止されたのだそうです。
 以降は倉庫として使われているようですが、実際見た目は完全に倉庫。知らなければスルーしてしまう存在だと思います。

 それでも装飾は公開されている駅舎と同じように凝っています。
 こちらもどうぞご覧ください。我々のほかに誰も居なかったけど。

おわりに

 当記事を書いている2月8日の夜時点で、残りの展示日数は8日です。
 次に内部を観覧できるようになるのは、いつになるかわかりません。1,2年したら見られるようになるかもしれないし、数十年後経っても見られないかもしれません(万世橋のように常時見られることが理想ではありますが)。
 この機会をお見逃しなく。

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